法定研修に行って来ました。
法定研修に行って来ました。
来賓挨拶で総務大臣の野田聖子衆議院議員、講演で国際ジャーナリスト・キャスター・明治大学教授の蟹瀬誠一さんがいらっしゃっていました。
その中で一般社団法人不動産適正取引推進機構の村川隆生さんの「最近の業法改正と民法改正に伴う不動産実務について」は、皆さんにも関係があるのでお知らせします。
まず、来年４月１日から施行されるインスペクション（建物検査）です。
売主・買主が安心して取引ができる市場環境の整備を図ることを目的としています。
売主に建物状況調査の制度を紹介して、売主がインスペクション事業者の斡旋を希望するかを確認します。
インスペクションをやれば、建物のコンディションが分かるので安心して売却活動ができるのではないでしょうか。
その他、インスペクションをやったかどうかを重要事項説明書や契約書に記載するようになります。
コーラルでは従来から既存住宅個人間売買瑕疵保険の加入を進めています。
これは建築士の検査と保険が一体となっているものです。ご加入をご検討された方が良いかも知れません。
次に民法改正です。数多くの改正の中で大きな問題となるのが、瑕疵担保責任の廃止と契約不適合責任の採用です。
改正民法は、現行法下の瑕疵担保責任を廃止して、売主には欠陥のない目的物を引き渡さなければならない契約上の責任があり、欠陥のある土地・建物を引き渡した場合には、売主は債務不履行としての契約不適合責任を負うとしました。
また、契約不適合責任に対する買主の請求権として追完請求権（①目的物の補修請求、②代替物の引渡し請求、③不足分の引渡し請求）とその追完請求権の催告期間内に履行がない場合、履行不能や履行の見込みがない場合などに代金減額請求権を加えて、損害賠償請求権、契約解除権もあります。
目的物の状態を問わずに現状で引き渡す、いわゆる現状有姿売買については、専門家も悩んでいるようですが、「現状有姿売買」のみではなく「免責特約」も結んでおくことが安全でしょう。
いずれにしても民法改正は判例が出来てくるまで、様子見でしょうか。
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